幻の麹「黄金麹」って？世界で唯一扱っている蔵は？

ホームページで焼酎を探したりしていると、麹の種類をいくつか見つける事があるかと思います。よく見かけるのは「黒麹」「白麹」「黄麹」の３種類。

世界中で、一つの蔵でしか扱っていない【黄金麹（おうごんこうじ）】という、幻の麹をご存知ですか？

焼酎好きなら知っておきたい、【黄金麹（おうごんこうじ）】について詳しくご紹介いたします。

【黄金麹（おうごんこうじ）】とは？

【黄金麹（おうごんこうじ）】は、焼酎を仕込む時に使う「麹菌」の一種です。

当初、焼酎造りの盛んな鹿児島では、黒麹を使った焼酎造りが主流でした。大正7年（1918年）に白麹が発見され、その後白麹をつかった焼酎造りが主流となっていきます。実は、この白麹発見の7年前、明治44年（1911年）に発見されていたのがこの【黄金麹】です。

泡盛黒麹菌が白麹菌に自然変異する過程で生まれる大変希少な菌で、明治44年に発見されました。黒麹の突然変異で白麹が生まれたのですが、同じく突然変異で黄金色に輝く【黄金麹】も生まれていたのです。

そもそも「麹（こうじ）」とは？

「麹（こうじ）」とは、焼酎造りには欠かせない「微生物・菌」です。

麹のもとは「コウジカビ」という「カビ」です。コウジカビは自然界に広く存在していて、米や麦などの穀類の中のデンプンを「糖分に変える（糖化させる）」ことができます。この「糖化」が焼酎作りの大きなポイントになっています。焼酎の原料となる芋などの主成分はデンプンです。原料自体には糖分がほとんど含まれないため、麹の働きがそのデンプンを糖に変え、焼酎の発酵を進めてくれるのです。

麹の種類によって、風味や焼酎の味わいが変わるため、蔵それぞれで麹を使い分けながら、個性のある焼酎をつくっています。

一般的に黒麹仕込みの焼酎はコクがあり焼酎らしい風味を愉しむ事ができ、白麹仕込みの焼酎はおだやかでやさしい口当たり、黄麹仕込みの焼酎はもともと清酒に使われていた原料ですのでフルーティな香りがあるといわれています。

「黄金麹」は、芋焼酎本来のコクとふわりとした華やかな香りが楽しめる特長的な風味が味わえる逸品です。

	コク	飲みやすさ	香り
黒麹	◎		○
白麹	○	◎
黄麹		◎	○
黄金麹	◎	◎	◎

濱田酒造の「金山蔵」のオリジナル麹菌【黄金麹】

濱田酒造の「薩摩金山蔵」ではこの【黄金麹】を独自に入手し種麹メーカーと共同開発、種麹化に成功し、焼酎造りに活かされています。日本で唯一、黄金麹を扱っているのは、「薩摩金山蔵」だけとなっています。

黄金麹が発見された後は焼酎造りに使われることはなく、長い間お蔵入りしていました。しかし、濱田酒造が「薩摩金山蔵」を開く際に、オリジナル麹菌の開発を進めていたところ、黄金色の麹についての文献を発見します。そこから保存株の入手、種麹化の成功を経て、「薩摩金山蔵」の黄金麹菌による焼酎づくりがはじまりました。

【黄金麹】を使った焼酎は？

【黄金麹】をつかった焼酎は、もちろん「薩摩金山蔵」で仕込まれています。特徴である、香り高い果実のような甘い香りと、ふくらみのある味わいを愉しむ事ができます。

「薩摩焼酎　金山蔵」

鹿児島県産「黄金千貫」使用、幻と呼ばれた「黄金麹（おうごんこうじ）で仕込み、金山坑洞内貯蔵によるほかでは真似できない焼酎つくりが特長で長期貯蔵した唯一無二の本格芋焼酎です。

華やかな香りと深くまろやかな味わい、余韻をお楽しみ頂けます。

熟成と共に福来たり

鹿児島県産のさつま芋を、
金山蔵で復活させた「黄金麹」で仕込んだ本格芋焼酎です。

伝統製法であるどんぶり仕込み・カブト釜式蒸留で、丁寧に手づくりし、坑洞内で貯蔵・熟成されています。

さわやかなのどごしと、芋本来の甘さをお楽しみいただくことができる特別な焼酎です。

金山蔵オンラインショップはこちら

【黄金麹】見れる酒蔵ツアーも

金山の坑洞跡にある焼酎蔵「薩摩金山蔵」を見る事ができる、焼酎酒蔵ツアーもあります。トロッコに乗って坑内まで向かう、ちょっとドキドキしますね。

本格焼酎のルーツを知ったり、製造している所を見れる貴重なツアーになっているので、鹿児島に行かれるご予定の方は、幻の麹を見に行ってはいかがでしょうか？

→「薩摩金山蔵」坑洞焼酎蔵見学

まとめ

【黄金麹（おうごんこうじ）】は、焼酎を仕込む時に使う「麹菌」の一種です。

いまも、「薩摩金山蔵」で黄金麹をつかった焼酎造りが行われているので、是非蔵元見学で、もっと詳しく知ってみてはいかがでしょうか？

リンク

投稿者プロフィール

RANBIKI編集部: 焼酎プロモーター亜樹穂と共に焼酎の可能性を探っています。今後は、焼酎イベントや本格焼酎を豊富に取り揃えた飲食店にも同行を予定しています。