焼酎の原料って何?

焼酎はもともと「米から造る蒸留酒」として、大陸から伝わってきたのがそもそもです。ただ、現代では、様々な主原料から製造されており、風味や香りも多くの種類があります。どんなものを原料として、焼酎が出来上がっているのか、詳しくご紹介いたします。

主原料の米・麦・芋・黒糖など

焼酎の個性を決定付けるものの一番は、主原料です。米を使えば「米焼酎」、さつまいもを使えば「芋焼酎」というように、主原料に何を用いるかによって、【何焼酎】かという焼酎の分類が決まります。

メジャーな主原料としては、「米」「麦」「さつまいも」「黒糖」などが挙げられます。〇〇焼酎と分類されている、〇〇にあたるものが主原料になりますので、わかりやすいですね。

ただ、さまざまな原料で焼酎は造る事ができるため、例えば「牛乳」「かぼちゃ」「ジャスミン」「昆布」「落花生」など、様々な種類の原料を用いた焼酎が普及してきています。

ただ、本格焼酎と名のれる原料は、以下のものだけという決まりがあります。 これらの規定以外の材料を使った場合は、「本格焼酎」と呼ぶことはできません。

あしたば、あずき、あまちゃづる、アロエ、ウーロン茶、梅の種、えのきたけ、オタネニンジン、カボチャ、牛乳、銀杏、くず粉、クマザサ、栗、グリーンピース、こならの実、ゴマ、昆布、サフラン、サボテン、シイタケ、シソ、大根、脱脂粉乳、タマネギ、つのまた、つるつる、とちのきの実、トマト、なつめやしの実、ニンジン、ネギ、のり、ピーマン、ひしの実、ひまわりの種、ふきのとう、べにばな、ホエイパウダー、ほていあおい、またたび、抹茶、まてばしいの実、ゆりね、よもぎ、落花生、緑茶、レンコン、ワカメ

国税庁長官の指定する物品

焼酎造りには、仕込みの時に使う仕込み水と、完成後にアルコール度数を調整するために加える割り水が使われます。特に、割り水は、瓶詰めの直前に加える水ですので、どの蔵でも水の品質に細心の注意を払います。

一番多く使われているのは井戸水で、ミネラル成分を多く含む硬水は心地よい苦味生みますし、軟水の場合はクリアな焼酎に仕上がります。蔵元の地形や水質によって、焼酎の個性が変わるため、その土地の地下水を用いて製造する蔵元が多いです。

そのため、水が美味しい地域では、上質な焼酎の蔵元が多くあることが多いです。

麹(こうじ)

麹(こうじ)は、米や麦などに麹菌を繁殖させたもので、麹菌を何に繁殖させるかで、米麹、麦麹などの分類が変わります。

焼酎造りに用いられる麹菌は主に、「黒麹菌」「黄麹菌」「白麹菌」の3つがあります。明治時代待つまでの本格焼酎は黄麹菌が使われていましたが、現代では表現したい香りや味に合わせて、「黒麹菌」や「白麹菌」も用いられる事が増えてきました。

麹菌を繁殖させる原料は、主原料に関わらず米が多いですが、麦や芋で麹を造り、その風味を生かした焼酎にする場合もあります。香ばしさを強調するために麦麹で仕込んだ麦焼酎や、芋の甘みをアピールするために芋麹仕込みの芋焼酎なども有名です。

醪(もろみ)

醪(もろみ)は、様々な原料に水を加えた混合物の事を指します。最終的にアルコールを生成するために、原料を発酵させていいるドロドロとしたものを指します。

本格焼酎は、一次醪、二次醪と二段階で仕込みを行います。一次醪には麹に焼酎酵母と水を加えます。二次醪は、一次醪に米、麦などの主原料と水を加えたものです。

醪の仕込みによって、製品の風味に大きな影響を与えるため、分量や配合、蔵内の温度や湿度まで詳細に管理されています。

まとめ

焼酎は、主原料の米・麦・芋・黒糖などと、水・麹・醪といった原料で造られています。それぞれの蔵元で、様々な原料の選定や配分によって、蔵元や焼酎の風味や味に のカラーが生まれます。

原料や製法によって、大きく風味が異なるため、全く同じ焼酎はこの世にアリません。蔵元の地域性や特性を感じ、産地に思いをはせながら楽しむ焼酎もまた、いいかもしれません。

投稿者プロフィール

RANBIKI編集部
RANBIKI編集部
焼酎プロモーター亜樹穂と共に焼酎の可能性を探っています。今後は、焼酎イベントや本格焼酎を豊富に取り揃えた飲食店にも同行を予定しています。