焼酎の基本の割り方

焼酎の平均アルコール度数は、 焼酎本来の味わいをより楽しめる乙類が約40度、 無色透明でクセのない甲類でも約20度からという、比較的他のお酒よりもアルコール度数が高くなっています。そのため、ロックやストレートの他にもさまざまな割り方で楽しまれています。その中でもまず、どんな割り方をしていいかわからないという焼酎初心者にもおすすめの基本的な割り方をご紹介します。

①水割

焼酎本来の味をより楽しむことができる水割。日本人はアルコールを分解しにくい体質のため、度数の強さや独特な香りをやわらげるために用いられる一般的な割り方になります。
水割りの順番としては、水より軽い焼酎を入れてから水を入れることで混ざりやすくなります。また、水割で使う水は味や香りを引き立ててくれる軟水がおすすめです。更にこだわりたい方は、お酒の銘柄ごとの「仕込み水」と呼ばれる焼酎作りの際に味わいを決める重要な水を調べ、使われているものに近い硬度の水を使って割るのもおすすめです。

②お湯割り

お湯割りも水割同様、焼酎本来の味が楽しめる割り方のひとつです。60~70度くらいのお湯を最初に器に入れてから焼酎を注ぐことで、お湯と焼酎がよく混ざり合います。
焼酎の香りやアルコールをより楽しみたい方におすすめの割り方です。この時にお湯と焼酎との対流ができるので、かき混ぜる必要はありません。

③ソーダ割り

炭酸水で割る割り方で、焼酎ハイボールとも呼ばれています。ソーダ割りをすることで、クセがなく爽やかな飲み口になります。炭酸が抜けないよう、ゆっくりと注ぐのがポイントです。

④前割り

焼酎好きな方であれば知っている方も多いですが、一般的にはあまり広く知られていないことも多い「前割り」。 漏斗 (ろうと)などを使って、飲む数日前に焼酎の瓶にお好みの量の水を注ぎ、冷蔵庫で3日~1週間程度寝かせておきます。
作り方はシンプルですが、このひと手間で全体がまろやかになり、各段に飲みやすくなります。

ちょっと変わったおすすめの割り方はコレ!

基本の割り方もいいけど、たまには違う割り方で楽しみたい焼酎好きの方や、焼酎初心者でも飲み初めやすい割り方から試してみたいという方に、一風変わったおすすめの割り方をご紹介します。

①パーシャルショット

パーシャルショットとは、度数の高い焼酎を瓶ごと冷凍庫に入れて飲む割り方です。冷凍庫に入れてもアルコール度数の高い焼酎は凍ることがなく、シャリシャリまたはトロッとした口当たりになります。焼酎をそのまま凍らせているので、溶けても味が薄まることなく最後まで美味しく飲むことができ、霧島酒造さんにお問合せをした際、広報の方から教えていただいたおすすめの割り方です。

②大葉と唐辛子割り

大葉と唐辛子を入れることで、複雑でスパイシーな味わいになります。大葉の緑と唐辛子の赤を水草と金魚に例えたことから「金魚」と呼ばれている割り方です。

③きゅうり割り

焼酎にスティック状または薄切りにしたきゅうりを入れて飲む割り方です。爽やかな口当たりとメロンのような味が特徴的な割り方です。河童の好物のきゅうりを使うことから「河童」とも呼ばれています。

④コーヒー割り

あまり馴染みがないかもしれないコーヒー割り。クセのある焼酎もコーヒーで割ることでマイルドで飲みやすくなります。お好みでミルクを入れても◎。

⑤牛乳割り

冷たい牛乳、温かい牛乳、どちらでも割ることができます。お好みで蜂蜜を入れてもよりまろやかで飲みやすくなるので、女性にもおすすめです。

割り方によって酒器も変えてみよう!

お猪口で飲むおすすめの割り方

時間をかけて少しずつ焼酎の味や風味を楽しみたいのであれば、ストレートや前割をお猪口で飲むのがおすすめです。度数が強かったり、すいすい飲めてしまうものには飲みすぎを防止することもできます。

グラスで飲むおすすめの割り方

氷も入る大き目のグラスでは、ロックで飲むのがおすすめです。混ざり具合が確認できる透明のガラス製のものを使用することが多いですが、磁器や陶器でできたものなどさまざまな素材のグラスがあるので、焼酎の特徴やイメージによってグラスの素材を変えてみるのもおすすめです。

タンブラーで飲むおすすめの割り方

量が入るような深めのタンブラーには、水割やお湯割りがおすすめ。水やお湯の分量も調整しやすく、中には目盛りがついたタンブラーも販売されています。お湯割りの際は、最後まで温かく美味しい状態で飲み切れるよう大きすぎないものにしましょう。

まとめ

焼酎にはさまざまな種類の割り方があり、一概にどの割り方がいいといったことはありません。基本的な割り方からちょっと変わった割り方まで、いろいろ試して自分の好みの割り方を探してみましょう。

水割やお湯割りなどは注ぐ順番に気をつけながら、一番美味しい状態で飲めるようにしたいですね。

また、焼酎が造られた地域や工程にも目を向け、焼酎のルーツを辿りながら割り方を変えたり、割り方に合った酒器を使ってみるのも焼酎を楽しむひとひとつの方法かもしれません。

投稿者プロフィール

RANBIKI編集部
RANBIKI編集部
焼酎プロモーター亜樹穂と共に焼酎の可能性を探っています。今後は、焼酎イベントや本格焼酎を豊富に取り揃えた飲食店にも同行を予定しています。