皆さん、こんばんは。一人でも多くの人に焼酎を飲むきっかけを与えたい。焼酎プロモーターの亜樹穂です!昨年くらいから『クラフトジン』の魅力にも惹かれています。どうやら『クラフトジン』という概念はここ最近できたばかりだそうです。気になってみたので、焼酎と同じ蒸留酒の仲間である『ジン』を掘り下げることにしました!この記事であなたも『ジン通!?』
なぜRANBIKIがクラフトジンを取り上げるのか
実は、日本のクラフトジンの多くは本格焼酎をつくる蔵元が製造・販売をしています。クラフトジンを飲むことで、原料に使われている焼酎を飲んでみるきっかけに繋がればと考えています。サパフル焼酎同様にクラフトジンきっかけで焼酎に興味を持つ方が一人でも増えると嬉しいです!
ジンの語源
ジンの語源は、ジンに欠かせないボタニカル、ジュニパーベリーに由来する。ジュニパーを指すオランダ語はイエネーフェル(Jenever)といい、ジンの原型となる飲み物もそう呼ばれた。やがて、それはイギリスに渡り、ジュネヴァ(Geneva)と呼ばれ、それが短縮されてジン(Gin)となった。
『ジン大全』(P13,日本ジン協会,株式会社G.B.,2019年3月)
ジンに欠かせない植物『ジュニパーベリー』が由来だとは…ジンといえば、確かにイギリスのイメージが強いので、『ジン』という言葉を生み出したのはイギリスというのは納得するものがあります。
ジンはジュニパーベリーが必須!
ではなぜ、「ジュニパーベリー」がジンに必須なのか。それはジンの定義に関係します。
- アルコール含有量が37.5%以上あること
- ジュニパーベリーの香りがメインになっていること
なんと上記2点を満たしていれば、『ジン』と名乗っていいのです。とても優しい定義です。『ジン』をつくるハードルが低いため、近年ジンをつくる蒸留所が増えていると考えられています。
ニュートラルスピリッツ+ボタニカル=ジン!
- ニュートラルスピリッツ:『ジン』のベースとなるお酒。大麦や米を原料にしたものが多い。
- ボタニカル:植物の果実や種、樹皮や花などの香り成分
ニュートラルスピリッツは、ボタニカルの香りが映えるように味の主張が少ないものをつくることが大事。ボタニカルは、「ジュニパーベリー」が入って入れば後は何を入れてもいいのだとか。日本のジンだと「桜の花や葉」「しいたけ」「抹茶」が使われているものもあります!
ジンは大きく3種類!
ジン
ジュニパーベリーの香り(天然または人工)がメインとなっているもの。着色料、砂糖を入れてもいい。
蒸溜ジン
高いアルコール濃度でつくられたニュートラルスピリッツにボタニカルを漬け込み、もう一度蒸溜してつくるもの。ボタニカルと共に着色料や砂糖を入れるのはNG。再蒸溜した後に着色料や砂糖は入れてもいい。
ロンドン・ドライ・ジン
70度以上のアルコールでつくられたニュートラルスピリッツに天然のボタニカルのみ漬け込み、もう一度蒸溜してつくる。ボタニカルと共に着色料や砂糖を入れることはNG。再蒸溜後も入れていいものはニュートラルスピリッツと水とほんの少しの砂糖のみ。ロンドンという名称に深い意味はないそうです。
クラフトジンは日本独特の呼び名
一般的にクラフトとは「手間暇を惜しまず小規模で真面目に手作りによって生み出される愛情に満ち溢れた作品」を指しています。「クラフトジン」の定義は今のところ、決まっていません。『RANBIKI』では、本格焼酎で造ったジンを「クラフトジン」と呼ばせていただきます!
参考)アメリカのクラフトビールの定義
小規模であること(年間生産量が600万バレル=約70万リットル以下)で、独立していること(クラフト・ビールメーカー以外の酒造メーカーに所有されていたり、資本提携がなされていないこと)、伝統的な製法を守っていることである。
『ジン大全』(P27,日本ジン協会,株式会社G.B.,2019年3月)
参考情報としてお伝えしましたが、アメリカのクラフトビールの定義は明確なのですが、日本のクラフトビールの定義は「クラフトジン」同様に明確ではありません。
参考)本格焼酎の定義
単式蒸留機で蒸留しており、アルコール分が45度以下のもので下記の条件1~4と5の一部で、水以外の物品を加えていないもの
1 穀類又はいも類とこれらの麹を使用した焼酎(米焼酎、麦焼酎、甘藷焼酎など)
2 穀類の麹のみによる焼酎(泡盛など)3 清酒粕を使用した焼酎(粕取り焼酎)
4 黒糖と米麹を使用した焼酎(黒糖焼酎)
5 その他の原料の焼酎(1~4の他に、ごま焼酎、かぼちゃ焼酎、にんじん焼酎などの特定の原料を使用したものを「本格焼酎」と呼ぶことができます。)
「お酒のはなし」 (P2,独立行政法人酒類総合研究所,2017年12月)
上記の定義から「本格焼酎」は、決められた機械で、限られた材料でつくる必要があることが分かると思います。また、麹と原料と水以外入れてはいけないので素材の味を活かそうとしていることが伺えます。
RANBIKIはこれからもクラフトジンを応援します!
『クラフトジン』をきっかけに「ジン」を調べてみましたが、「ジン」には無限大の可能性が秘められているように感じました。焼酎を一人でも多くの人に飲んでもらいたい。それは、焼酎蔵の誰もが思っていることです。そんな焼酎蔵の新しい試みを私は全力で応援したいです!
本格焼酎をつくる蒸留技術で、「ジン」をつくり出せて、日本ならではの味わいを海外にも広められるなんて夢が詰まっていませんか?RANBIKIでは、これからも焼酎蔵のつくる『クラフトジン』も積極的に紹介していきます!今後もお楽しみに!
【追記】オススメクラフトジン3選の記事を公開しました!
クラフトジンビギナーも飲みやすいものにしています◎
よかったら参考にしてもらえると嬉しいです!
投稿者プロフィール
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焼酎プロモーションメディア「RANBIKI」編集長/焼酎プロモーター
好きなものはあん肝と白子。趣味は美味しい飲食店めぐりと酒屋さんめぐり
学生時代に本格焼酎と出会い、「一人でも多くの人に本格焼酎を飲んでもらいたい」「焼酎=パワフルのイメージを払拭したい」想いが強くなる。
その後独学で焼酎の勉強を始める。2021年3月に焼酎唎酒師を取得。
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