皆さんこんばんは!一人でも多くの方に焼酎を飲むきっかけを与えたい。焼酎プロモーターの亜樹穂です。今回は大和一酒造元さんの『球磨川』試飲レポートをお届けします!
今回の記事は、大和一酒造元さんのファンはもちろん、玄米焼酎の味わいに興味のある方にも楽しんでいただける内容になっています。
大和一酒造元さんはすべての製品を手造りで造り続ける蔵元さん!
熊本県人吉市に位置する大和一酒造元さんは1898(明治31)年に創業しています。
米焼酎はもちろんのこと、一風変わった「温泉焼酎」「牛乳焼酎」も造っています。大和一酒造元さんは伝統的な製法にこだわっており、すべての製品を手造りで造っています。焼酎造りのすべての工程を蔵人の手で行うことで、融通が効いているそうです。また、すべて人の手で行うことで、商品のラベルに「手造り」と表記することも可能になります。
すべて人の手で造るってすごいですね!大和一酒造元さんが伝統的手法を大事にされていることが伝わる銘柄に『明治波濤歌』があります。こちらは、明治時代に使われていた兜釜蒸留器ランビキを再現し、明治時代の原料と製法で造っているんですよね。明治時代の技術を現代に再現することは容易ではないと思うので、こだわりに非常に驚いたことを覚えています。
続いて、今回ご紹介する『球磨川』の説明に移ります。
球磨川の天然酵母から造られた『球磨川』
熊本県は2020年(令和2年)7月の豪雨災害で球磨川が氾濫し、周辺地域の方々が被災されていました。その中でも大和一酒造元さんは3m浸水してしまい、明治時代から残っている蔵にいた酵母菌や麹菌も流されてしまったそうです。
今回発売される『球磨川』は「球磨川酵母」を使用しています。「球磨川酵母」とは、球磨川氾濫で新たに運ばれてきた微生物の中で、蔵に棲みつき天然酵母となったものです。
明治期の製法を再現したこだわりの玄米焼酎
『球磨川』の特徴は、現代の焼酎造りではあまり使われていない玄米を原料していること、焼酎の製造工程で後から人の手で酵母を加えないことです。蔵人達が玄米麹と蒸した玄米の仕込みが終わったら、40日間発酵を見守るそうです。
一般的な焼酎造りでは、発酵を促進させるために櫂棒で混ぜたり、温度管理をすることがほとんど。『球磨川』は混ぜることも温度の変更も行わず、微生物に発酵を委ねています。
2022年から『球磨川』は発売されており、最初は黄麹で仕込んでいました。
今回発売された『球磨川 黒麹』は2020年の豪雨災害後に最初に仕込んだそうですが、当時の仕上がりが荒々しい球磨川を彷彿とさせる荒々しい味わいだったため、発売を断念したそうです。2年9ヶ月の時を経て、『球磨川 黒麹』はまろやかで優しい味わいに変化したことから、発売に至ったそうですよ!
令和2年の豪雨災害の被害は当時ニュースでも拝見していましたがとても辛かったですね…
人の手を加えずに微生物の力に発酵を委ねるという発想にとても驚きました。随所から伝統的な製法へのこだわりが伝わってきますね。
次から試飲レポートに移ります!
開栓すると香ばしい玄米の香り…?
- ジャンル 本格焼酎
- アルコール度数 25度
- 原材料 玄米(国産)玄米麹(国産米)
- 飲み方 水割り、お湯割り
ラベルはシックでかっこいいです…!
裏面にはシリアルナンバーがあるので、特別感がありますね。「THE FIRST KUMAGAWA」と透かしのように文字が入っていますが、なぜ「THE FIRST」なのか気になります。
【水割り】サッパリした口当たりと玄米の甘みを楽しめる!
水割りにすると口当たりがサッパリして、玄米の甘みが楽しめますね!
普段米焼酎はよく飲みますが、米焼酎とは一味違った独特の香ばしさもどことなく感じられます。
水割りのつくり方
少し背の高いグラスを用意します。
グラスにロックアイスを並々と入れてから、グラスの3~4分目くらいまで『球磨川』を注ぎます。
次に水(天然水)を注いでから軽くマドラーで混ぜたらできあがり!
【お湯割り】玄米の香ばしい香りと玄米の表皮を彷彿とさせる風味が楽しめる!
水割りで割った時よりも玄米の香ばしさが深くなりますね。玄米の表皮を思わせる香ばしさやほろ苦い風味がしっかりと感じられます。玄米の味わいを堪能したい方はお湯割りも試していただいてもいいかもしれません。
お湯割りのつくり方
お湯を沸かし、70度位まで冷ます。(温度計があればはかりましょう!)
そのお湯を酒器に注ぐ。お湯は5割位を目安に。(お酒あまり強くない方は6割位いれましょう!)
次に『球磨川』ゆっくりと注ぐ。(一気に入れて焼酎の温度が急に上がることを防ぐために)
温度差により、対流が生まれるため数十秒ほど放置してから飲みましょう!
『球磨川』はサッパリした口当たりと玄米の甘みを楽しめるサッパリ×シンプルな味わい
水割りとお湯割りで表情がとても変わるため、驚きました!
玄米焼酎は香ばしい味わいのイメージが強かったのですが、水割りにするとまろやかな味わいを楽しめます。
オススメの飲み方は水割り!
焼酎ビギナーの方は水割りから初めていただくと親しみやすい味わいかなと思います。喉元に残る玄米の甘みがとても心地良いです。
最後に大和一酒造元さんも加入している球磨焼酎蔵ツーリズム協議会の取り組みをご紹介します。球磨焼酎に興味を持たれた方はご一読いただけると嬉しいです!
球磨焼酎に触れて、体験してみよう!
球磨焼酎蔵ツーリズム協議会は、球磨焼酎蔵ツーリズムの振興を通じて、球磨焼酎の認知拡大を目指している団体です。
以下のような体験ができるようになっています。
- 飲み比べ体験
様々な味わいの球磨焼酎を実際に飲み比べて味の違いを知ることができます。 - 蔵元限定体験
本物の樽素材を使った熟成体験や球磨焼酎の伝統的な酒器ガラ・チョクを実際に使って飲んでみるといった手を動かす体験ができます。
※蔵元さんによって提供されるプランは異なります。 - 楽しみ方講座
球磨焼酎の歴史を学び、球磨焼酎を製造しているそれぞれの蔵の特徴を知ることで、より球磨焼酎が楽しめるようになります。 - 仕込み体験
蔵元さんが仕込みを行っている時期に蔵に伺い、仕込みを実際に体験できます。
※期間限定で少人数のプランになっています。
おわりに
今回は自然発酵玄米焼酎『球磨川』の試飲レポートをお届けしました!いかがでしたか?
こちらの記事をご覧になったことがきっかけで、球磨焼酎に興味を持っていただければとても嬉しいです。
自然発酵玄米焼酎『球磨川』は熊本県、福岡県、東京都、神奈川県の特約店で発売されています。お近くの特約店を知りたい方は大和一酒造元さんに一度お問い合わせいただくことがオススメです!
投稿者プロフィール
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焼酎プロモーションメディア「RANBIKI」編集長/焼酎プロモーター
好きなものはあん肝と白子。趣味は美味しい飲食店めぐりと酒屋さんめぐり
学生時代に本格焼酎と出会い、「一人でも多くの人に本格焼酎を飲んでもらいたい」「焼酎=パワフルのイメージを払拭したい」想いが強くなる。
その後独学で焼酎の勉強を始める。2021年3月に焼酎唎酒師を取得。
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