皆さん、こんばんは!一人でも多くの方に焼酎を飲むきっかけを与えたい。焼酎プロモーターの亜樹穂です!

今回は8月3日に明治記念館で開催された「TWSC2025授賞式・大試飲会」のレポートをお届けします。以前からお声がけいただいていたのですが、スケジュールが合い、ようやく伺うことができました!

今回の記事は蒸留酒のコンペティションに興味がある方、コンペティションで受賞した本格焼酎・泡盛のラインナップを知りたい方に楽しんでもらえる内容になっています。

TWSCは世界中のウイスキー・スピリッツの審査を行うアジア最大級の出品数を誇る品評会

TWSCとは、東京ウイスキー&スピリッツコンペティションの略で、ウイスキー文化研究所代表の土屋守氏が主催しています。
洋酒部門・焼酎部門があり、洋酒の専門家が焼酎・泡盛の審査も行うことが特徴です。

焼酎部門はコロナ禍の2020年から実施されるようになりました。
「洋酒のプロが焼酎や泡盛を評価したらどうなるのか」という疑問や「ウイスキーやジンの消費量は増加しているものの、焼酎や泡盛は減少している傾向にあるため、少しでも消費拡大の力になりたい」といった思いから焼酎部門は始まったそうです。

焼酎部門で受賞できる枠は6種類!

TWSCの焼酎部門は、受賞枠が6種類あります。
3年連続で金賞以上を受賞すると「殿堂入り」する仕組みになっているそうです。

  • Best of the Best 2025
  • 最高金賞
  • 金賞
  • 銀賞
  • 銅賞
  • 特別賞(ベスト・カテゴリー賞/ベスト・コストパフォーマンス賞)

今回の記事では、Best of the Best 2025と最高金賞をご紹介します。
ベスト・カテゴリー賞やベスト・コストパフォーマンス賞をご覧になりたい方はこちら

Best of The Best は、国や地域を超え、カテゴリーの中からナンバーワンを決める特別賞。最高金賞と金賞からノミネートアイテムが選ばれ、ブラインドによる二次審査を経て、最も点数が高かったアイテムが受賞します。

まずは、Best of the Best 2025から紹介します!

画像はTWSCのサイトよりお借りしました。

【芋焼酎部門】『天使の誘惑』

  • 蔵元名 西酒造
  • ジャンル 本格焼酎
  • アルコール度数 40度
  • 原料 さつま芋(鹿児島県産黄金千貫)、米麹(国産米)

【麦焼酎部門】『麦汁(むぎじる)44度』

  • 蔵元名 豊永酒造
  • ジャンル 本格焼酎
  • アルコール度数 44度
  • 原料 国産麦・麦麹(国産麦)

【泡盛部門】『海乃邦15年貯蔵古酒』

  • 蔵元名 沖縄県酒造協同組合
  • ジャンル 泡盛
  • アルコール度数 43度
  • 原料 米麹

続いて、最高金賞の銘柄を紹介します!

  • 【田崎酒造】『市来焼酎 MIRUKIMI』
  • 【酒蔵大手門】『蔵内極秘稟議書』
  • 【知覧醸造】『ちらんちらん』
  • 【キングショップ誠屋】『鶴ヶ島の雨乞い 芋焼酎 芋龗』
  • 【西酒造】『天使の誘惑』
  • 【西酒造】『宝山 蒸撰玉茜』
  • 【天星酒造】『HOJUN ワールドカスクシリーズ レッドラベル』
  • 【薩摩酒造】『枕崎』
  • 【柳田酒造】『青鹿毛』
  • 【奥久慈塙蒸留所】『はなわ燈毬』
  • 【豊永酒造】『麦汁 44度』
  • 【本坊酒造】『屋久島 大自然林 麦』
  • 【八海酒造】『八海山 本格米焼酎 オーク樽貯蔵 風媒花』
  • 【沖永良部酒造】『はなとり』
  • 【秋田県醗酵工業】『ブラックストーン』
  • 【井上酒造】『長期貯蔵94608000』
  • 【沖縄県酒造協同組合】『海乃邦 KOHAKU 12年』
  • 【沖縄県酒造協同組合】『海乃邦 15年貯蔵古酒』
  • 【忠孝酒造】『忠孝 甕熟成18年古酒』
  • 【忠孝酒造】『忠孝 The Vanilla 14年古酒』
亜樹穂
亜樹穂

知っている銘柄は半分弱くらいですね‥!
TWSCは焼酎部門ができてから受賞ラインナップをずっと追っているのですが、最初の頃は樽熟成された銘柄が最高金賞をとっている印象がありました。

今回は樽熟成以外の銘柄が明らかに増えていて、その変化を強く感じました!

続いて、授賞式・大試飲会の模様をお伝えします!

各蒸留所の取り組みや蔵元の熱い想いが聞ける授賞式

授賞式の様子

授賞式はこのような流れで行われました。
開会挨拶
最高金賞授賞式
ベストディスティラリー賞発表
・ベストディスティラリー(ウイスキーの蒸留所やクラフトジンの蒸留所などが対象)
・イノベーション賞
・SDGs賞
・ツーリズム賞
・ニューカマー賞
・ベスト・デザイン賞
Best of the Best 授賞式
閉会挨拶

ベスト・ディスティラリー・オブ・ザ・イヤー2025は世界中の蒸溜所の取り組みを知ることができる!

2019年の第1回から続いている「ディスティラリー賞」では、優れた取り組みを行っている蒸溜所を表彰されています。今回からは、新たに「ワールドSDGs賞」が創設されています。

  • ベスト・スコッチ・ディスティラリー ロッホローモンド蒸留所
  • ベスト・スコッチ・クラフト・ディスティラリー アイル・オブ・ハリス蒸留所
  • ベスト・アイリッシュ・クラフト・ディスティラリー マコーネルズ蒸留所
  • ベスト・ジャパニーズ・クラフト・ディスティラリー 新潟亀田蒸溜所
  • ベスト・アジアン・ディスティラリー 大斧陸宜蒸留所
  • ベスト・ワールドSDGsディスティラリー ノックニーアン蒸留所
  • ベスト・ジャパニーズ・クラフト・ジン・ディスティラリー 越後薬草蒸留所
  • イノベーション賞 吉田電材蒸留所・日光街道 小山蒸溜所
  • SDGs賞 ガイアフロー静岡蒸溜所・八郷蒸溜所
  • ツーリズム賞 長濱蒸溜所・嘉之助蒸溜所
  • ニューカマー賞 月光川蒸溜所・玉野アセンド蒸留所
  • ベスト・デザイン賞 新道蒸溜所・火の神蒸溜所 

焼酎部門の授賞式は見ているこちらも嬉しい気持ちに!

当日は柳田酒造の柳田正さん、豊永酒造の豊永遼さん、西酒造の西陽一郎さん、薩摩酒造の本坊直也さんなどが登壇されていました。

亜樹穂
亜樹穂

受賞された皆様の表情を見ていると、こちらまで嬉しい気持ちになりました!
皆様おめでとうございます!

個人的にとても学びが多かったのは、ベストディスティラリー賞の授賞式でした。土屋さんが「この蒸溜所はここがすごい!」と魅力や取り組みを丁寧に解説してくださるので、発見が多かったです。

特に印象的だったのは、酵素飲料をつくっている会社が製造過程で生まれたアルコールをジンの製造に使う取り組みです。どのような味わいのジンなのかとても気になりました。

プレミアムウイスキーからクラフトジンや焼酎まで出品銘柄をすべて試せる試飲会!

大試飲会は、TWSCに出品された銘柄をすべて楽しめるイベントです。
会場に入った瞬間、空間の広さとずらりと並ぶボトルの数に圧倒されました。一般の方も参加できるため、時間が経つにつれて会場は大賑わい。

これまで参加したお酒のイベントでおそらく一番ボトルの数が多かったように思います。
そのため、「越後薬草蒸留所のジンが飲みたい!」と頭の片隅で思っていたのに、なかなか見つけられず…。今回は残念ながら飲めず、少し悔しい気持ちになりました。

試飲会で配布された試飲するカップを置く箱
亜樹穂
亜樹穂

どの銘柄を試飲するか悩みましたが、『天使の誘惑』『鎌倉ジン 露』『一粒の麦 furingo 』などをいただきました。

『天使の誘惑』はストレートで初めていただきましたが、とろみのある口当たりとさつま芋の優しい甘みが感じられました。40度もあると少し口当たりがキリッとしているかなと思ったのですが、まろやかで感動しました。

『鎌倉ジン 露』はスッキリした口当たりの後に爽やかなジュニパーベリーの香りも感じます。最後に柑橘類の香りが鼻から抜けるのも心地良いですソーダ割りでも試してみたくなる味わいでした!

おわりに

今回は、東京ウイスキー&スピリッツコンペティションの取材レポートをお届けしました!いかがでしたか?
初めてコンペティションの取材に行ったので緊張しましたが、授与式の場に立ち会えていることがとても嬉しかったです。
「Best of the Best 2025」や「最高金賞」を受賞した銘柄が、より多くの方に知られて、本格焼酎を楽しむきっかけになれば嬉しいです。

投稿者プロフィール

亜樹穂
亜樹穂
焼酎プロモーションメディア「RANBIKI」編集長/焼酎プロモーター
好きなものはあん肝と白子。趣味は美味しい飲食店めぐりと酒屋さんめぐり

学生時代に本格焼酎と出会い、「一人でも多くの人に本格焼酎を飲んでもらいたい」「焼酎=パワフルのイメージを払拭したい」想いが強くなる。
その後独学で焼酎の勉強を始める。2021年3月に焼酎唎酒師を取得。