皆さん、こんばんは!一人でも多くの人に焼酎を飲むきっかけを与えたい。
焼酎プロモーターの亜樹穂です!
本日は、さつまいもの種類を解説した【オススメ芋焼酎】さつま芋の種類から見つけてみよう!の記事がご好評だったので、焼酎に使う原料シリーズということで「麦」に注目してみたいと思います!
どんな麦を焼酎造りに使うのかというお話から、いつからどこで麦焼酎は造られるようになったのかといった麦焼酎の歴史もお届けします。
麦焼酎が好きな方、大分と壱岐の麦焼酎の違いが気になる方も楽しんでいただけると思います!
では、早速「麦」のお話に移りましょう!
焼酎造りに使う麦は「二条大麦」
麦は、「二条大麦」と「六条大麦」の2種類あります。「二条大麦」は、焼酎造りに使われるのに対し、「六条大麦」は麦茶に使われています!「二条大麦」は、「六条大麦」と比較するとでんぷんの量が多いため、麦麹をつくりやすいそうです。
また、二条大麦は米と比べると外側に油分が多いため、35%程度精麦(せいばく)するそうです。精麦とは、麦の外皮をむく作業のことです。精米をイメージしていただけると、わかりやすいかもしれません。
麦は2種類あるんですね!
二条大麦と六条大麦を写真だけで区別するのは少し難しいかも‥実際に見て確かめてみたいです!
麦焼酎の発祥は壱岐島(いきのしま)!
コンビニやスーパーで並んでいる麦焼酎のほとんどが大分県のメーカーだったり、麦焼酎と聞くと、大分県を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
実はご存じの方も多いかもしれませんが麦焼酎発祥の地は、長崎県に位置する壱岐島です…!
福岡県の博多港から高速フェリーで約1時間で行けるそうです。(思ったより近いかも…!)壱岐島は、麦焼酎の他に玄界灘の海の幸、高級食肉の壱岐牛が有名なんだとか。
壱岐焼酎は江戸時代からつくられていたそうです!
壱岐島は作物がよく育つ土地のため、サツマイモよりも高級な米と麦を年貢で収めることを奨励していました。中でも麦は豊富に収穫できたため、麦を焼酎造りに使うようになったとされています。
参考:麦焼酎発祥の地とは?
では、大分県はいつから麦焼酎を造るようになったのか気になってきますよね。
江戸時代から大分県も焼酎造りはしていたそうです。しかし、麦焼酎ではなく「酒粕」を原料にした焼酎だったそう…!(「粕取り焼酎」というジャンルで、現在も全国各地で生産されています)
どうやら、1951年に麦の統制が撤廃されたことがきっかけで大分県は麦を使って焼酎を造ることできるようになったのだとか。試行錯誤を重ねた結果、1972年にようやく麦麹の開発に成功!
麦×麦麹の100%麦で出来た焼酎は『二階堂』の二階堂酒造さん、『いいちこ』の三和酒類さんが中心となり、東京から全国へ広めていったそうです。
参考:大分県の焼酎の歴史
お恥ずかしい話ですが、私も昨年まで麦焼酎といえば大分県をイメージしていました…!壱岐島の麦焼酎の歴史は本当に長くて驚きです。
また、大分県が「酒粕」で焼酎を造っていたことも個人的に意外だったかも。焼酎の歴史をさかのぼるのは、楽しいですね◎
壱岐焼酎と大分麦焼酎の違いは麹!
麦焼酎の歴史を少し知ることができたら、次に気になるポイントは「壱岐焼酎」と「大分麦焼酎」の味わいの違いではないでしょうか?
「壱岐焼酎」は米麹と麦を使います。しかも、大麦3分の2、米麹3分の1の割合で造って初めて「壱岐焼酎」と名乗ることができます!
このような「◯◯焼酎」と名乗る少し細かいルールを地理的表示といいます。
地理的表示については、このパートの最後に簡単に補足説明をできればと思います。
米麹で造った麦焼酎は、「麦の香ばしい香り」「米のまろやかな甘み」と言われています。麦と米があいまって、柔らかい甘みが余韻に残ります。
一方、「大分麦焼酎」は麦麹と麦を使って造ります!
使っている麹が異なるから、味わいも変わるようです。
麦麹で造った麦焼酎の味わいの特長は「香ばしい香り」「麦チョコ」と言われることが多いです。
ちなみに、「大分麦焼酎」は2007年7月6日に商標登録をしているのだとか‥!
大分県酒造協同組合が申請したそうです。
「壱岐焼酎」と「大分麦焼酎」の違いは麹にあったとは‥!
確かに昨年末のイベントで、麦焼酎の飲み比べをしたのですが全然味が違いました!
自分の好みはどっちなのか飲んでみるのもいいかも!
麦焼酎ビギナーオススメ4選
「壱岐焼酎」と「大分麦焼酎」どっちが自分の好みに合うのかな?
そんなあなたのために僭越ながら、麦焼酎のオススメをピックアップしてみました!壱岐焼酎、大分麦焼酎の順番でご紹介していきますね。
RANBIKIは、サッパリとした口当たり×フルーティー香りを楽しめる焼酎こと「サパフル焼酎」を特に応援するメディアなので、軽やかな味わいで焼酎ビギナーも飲みやすい麦焼酎を紹介します!
【壱岐焼酎】『壱岐グリーン』
- メーカー名 玄海酒造
- アルコール度数 20度
- ジャンル 本格麦焼酎
- 原材料 大麦2/3、米麹1/3
- 飲み方 ロック、お湯割り
写真は玄海酒造さんのHPよりお借りしました。
昨年末のイベントで初めて飲みました!
20度ということもあり、ストレートで飲んだのですが米の旨味と麦の香りがふわっと香って心地いいです◎
【壱岐焼酎】『ちんぐ 白麹仕込み』
- メーカー名 重家酒造
- アルコール度数 25度
- ジャンル 本格麦焼酎
- 原材料 大麦2/3(壱岐産ニシノホシ、はるか二条)、米麹1/3(壱岐産ニコマル)
- 飲み方 ロック、水割り、炭酸割り
写真は重家酒造さんのHPよりお借りしました。
『ちんぐ』はボトルが可愛くてとても目立つので、飲食店でも見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ちんぐは壱岐島の方言で、大親友という意味なんだとか!
スッキリした口当たりで飲みやすいですよ◎
【大分麦焼酎】『赤閻魔』
- メーカー名 老松酒造
- アルコール度数 25度
- ジャンル 本格麦焼酎
- 原材料 麦、麦麹
- 飲み方 水割り、炭酸割り
『赤閻魔』は大好きですね‥!福岡に住んでいた頃に近所の酒屋さんで初めて買った焼酎という思い出があります。
夕飯食べた後に『赤閻魔』の水割りを飲んで一息つくのが私のご褒美でした‥♪
【大分麦焼酎】『銀座のすずめ』
- メーカー名 八鹿酒造
- アルコール度数 25度
- ジャンル 本格麦焼酎
- 原材料 麦、麦麹
- 飲み方 ロック、水割り
写真は八鹿酒造さんのHPよりお借りしました。
私が都内でちょこちょこ顔出しをしている飲食店に置いてあるので、よくいただいてます!香ばしいというよりは、スッキリが印象的!麦の旨味も後味にしっかりと感じられます◎
おわりに
「麦の魅力を語ってみよう!」いかがでしたか?
この記事をきっかけに麦焼酎も飲んでみようかな?と興味を持ってもらえますと嬉しいです!
焼酎を飲み始めた頃は、麦焼酎もよく飲んでいました!
壱岐焼酎と大分麦焼酎の違いをこの機会に知ることができて私も勉強になりました!
これは壱岐焼酎と大分麦焼酎の飲み比べをしてみたくなります◎
投稿者プロフィール
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焼酎プロモーションメディア「RANBIKI」編集長/焼酎プロモーター
好きなものはあん肝と白子。趣味は美味しい飲食店めぐりと酒屋さんめぐり
学生時代に本格焼酎と出会い、「一人でも多くの人に本格焼酎を飲んでもらいたい」「焼酎=パワフルのイメージを払拭したい」想いが強くなる。
その後独学で焼酎の勉強を始める。2021年3月に焼酎唎酒師を取得。
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