焼酎には賞味期限の明記がない

焼酎の瓶をくまなく探してみると、ラベルにある日付を見つけました。ですが、印字されている日付はどれも過去のものばかり。それもそのはず、この日付は賞味期限を表しているものではなく「詰日」と呼ばれる瓶詰めをした日、いわゆる 「製造年月日」を表したものなのです。詰日以外の日付の印字を探しましたが、瓶やラベル、箱のどこにも賞味期限の明記はありませんでした。

焼酎の賞味期限がない理由

焼酎には賞味期限の明記がありません。その理由は簡単で、焼酎には賞味期限が存在しないからです。ではなぜ焼酎には賞味期限がないのでしょう。

焼酎は醸造酒を蒸留して造られた「蒸留酒」です。蒸留酒は他のお酒と比べ、アルコール度数が高く、菌が存在することができません。なぜなら、製造工程で菌が好む不純物が取り除かれ繁殖することがないからです。
こうした理由から焼酎に賞味期限や保存の期間等は明記されていません。

飲めるかどうかの判断基準は?

とはいえ、いつ開封したか分からない焼酎を飲むのには少し抵抗がある方もいるのではないでしょうか。時間が経った焼酎が飲めるかどうか、2つのポイントからチェックしてみましょう。

見た目

瓶を光にかざし、白い沈殿物があると品質が劣化してしまっている可能性があります。この沈殿物は澱(おり)と言い、焼酎の成分が沈殿している状態です。飲んでも特に問題はありませんが、舌触りが気になる方は一度濾してから飲むといいでしょう。

におい

劣化した焼酎からは、独特のいやなにおいがします。時間が経った焼酎を飲む際は、一度においを嗅いでみて、違和感があれば飲まないようにしましょう。

正しい保管の仕方

焼酎の味や風味を劣化させてしまうものに「日光」「温度」「空気」の3大要因があります。長期保管をする際はこの3つに気をつける必要があります。

直射日光を避けた保管を

日光は焼酎の劣化につながる一番の要因です。瓶の色が茶色や緑色のものが多いのも、紫外線による品質変化を防ぐためです。長期保管する際は、直射日光の当たらないところに置き、心配であれば新聞紙などを巻くのもひとつの手です。

高温よりも低温に注意!温度や湿度が一定な場所に

保管がしやすいことでも重宝されている焼酎ですが、温度や湿度が大きく変化すると品質が落ちてしまいます。そして温度が低い場所での保存は先に紹介した澱(おり)ができる原因となってしまいますので、冷蔵庫や気温の低い室外での保管は避けましょう。

なるべく空気に触れないように

開封後、空気に触れることで味や風味なども落ちていきます。焼酎本来の旨味を最後まで楽しめるよう、ラップなどでしっかり栓をし保管しましょう。

余ってしまった焼酎の活用法は?

飲み切れずいつの間にか時間が経ってしまった焼酎。飲めるかどうかわからない。そんな時焼酎を飲む以外で楽しむ方法をご紹介します。

料理酒として使う

お酒には食材の臭みを消す効果があり、焼酎にもその効果があります。魚や肉の下処理に使えば、臭みも消え焼酎の独特な香りが料理の味をよりいっそう引き立ててくれます。

スキンケアやリフレッシュにも

焼酎の原料となっているのは芋やお米、麦などの自然素材のため化粧水に混ぜスキンケアとして使用することも可能です。おすすめは「焼酎風呂」。焼酎が造られる過程でできる醪(もろみ)には、肌を整える効果があると言われています。お風呂にコップ1杯程度の焼酎を混ぜてポカポカの焼酎風呂で是非リラックスしてみてはいかがでしょう。

まとめ

  • 焼酎に賞味期限はない
  • 時間が経った焼酎は見た目と匂いで判断しよう!
  • 「日光」「温度」「空気」に気をつけた保管を
  • 料理やお風呂に!いろんな方法で焼酎を楽しもう

焼酎は保管方法さえ守れば、長く楽しめるお酒です。もし余ってしまっても料理やスキンケアなど、いつもと違った方法で最後まで余すことなく焼酎を堪能してみませんか。

投稿者プロフィール

RANBIKI編集部
RANBIKI編集部
焼酎プロモーター亜樹穂と共に焼酎の可能性を探っています。今後は、焼酎イベントや本格焼酎を豊富に取り揃えた飲食店にも同行を予定しています。